フクロモモンガと私|第一話:ハゲ散らかした彼と初孫誕生

フクロモモンガと私|第一話:ハゲ散らかした彼と初孫誕生 フクロモモンガ
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こんにちは、fukumomo3_Photo(@fukumomo8_com)です。

港のとあるペットショップで、縦長のケージとフクロモモンガのペアを迎えた。

巣箱は柔らかそうなものを二つ用意し、水飲み場も吸水機とは別に小皿に入れて準備万端。

ケージの一番下には階段があり、二階が寝室、三階が食事場所となった

いや、私が決めたわけではない。

フクロモモンガたちがそこを寝床にし、食事場所にしただけのことだ。

フクロモモンガと私

第一話:ハゲ散らかした彼と初孫誕生

第一話:ハゲ散らかした彼と初孫誕生

港のとあるペットショプから縦長のケージとフクロモモンガのペアを迎えた。巣箱は柔らかそうなのものを二つ入れた。吸水機で水を飲むこともできるのだが、心配だったので、小さなお皿に水を少しだけ入れてある。縦長の一番下の階段を登り二階に上がると寝室があり、その上の三階が食事場所となる。とくに私たちが決めたわけでもなく、フクロモモンガが食べていた場所を食事場所にして、寝た場所を寝室にしただけのことだが、これが私たちのやり方である。ウサギならば最初にトイレをした場所がトイレになるといった感じだ。

フクロモモンガは、不思議でかわいい生き物で、夜行性なこともあり夜しかコミニュケーションが取れない飼い主にも人気がある伴侶動物である。伴侶と書いたが、本当にとても小さい動物で、かわいい目でこちらをみて、びっくりするぐらい人に懐く。そのことからも、夜行性の人が伴侶にするには最適な動物だと思う。当時の私は、夜行性というか時間感覚の無い生き方をしていたので、よく遊んでもらえた。

深夜の暗い中で、フクロモモンガと遊ぶと面白い。彼らは両手と両足の間に膜のようなものがあり、高いところから滑空することができる。飛ぶのではなく滑空なので落ちるに近いが、見ていると方向転換などは微妙にしているようにみえた。慣れると頭の上に乗ってきて遊んでくれたり、胸の中に入りシャツの上から顔をひょこっとだしてこちらを見つめる。これが、たまらなくかわいくて抱きしめたくなるが、小さいからいつも人差し指で、ハゲ頭を撫ぜる。

ハゲ頭と書いたが、ハゲ散らかしているのはオスだけで、メスは散らかしていなくて、キレイな頭皮をしている。オスのこの散らかした頭からフェロモンが出ているので、気に入ったメスがいるとハゲ散らかした頭皮をメスに擦り付ける。私がフクロモモンガのメスだったらハゲ散らかしたオスがハゲ頭を擦り付けてきたら、ちょっと嫌だ。いや、たぶん殴る。しかし、散らかし部分でなくフクロモモンガの頬の下部分を撫ぜると「はぁ〜」といった顔をする。ハゲ散らかしたフクロモモンガの「はぁ〜」は、ちょっとこっちが引くぐらい喜ぶのでやめ時がわからず困る時がある。

深夜のフクロモモンガもかわいいのだが、昼間のフクロモモンガも眠たそうでかわいい。かわいそうなんでそっとしておくのがいいと思いながら、帰宅が朝だったりすると寝室の蓋を開けて挨拶する。すると、ハゲ散らかしたオスが、メスを守りながらとても怒る。フクロモモンガは、ペアになるとオスが全力でメスを守る姿をよく見る。やわになった日本人男性に見せたい光景だ。

ペアになりハゲていなかったオスの頭がハゲ散らかしてから数ヶ月後に、メスの妊娠がわかった。なぜわかったというと、メスの袋から赤ちゃんが顔を出していたからである。数ヶ月前からオスが激しく寝室を守る行動を取るようになり、メスが寝室から出てこなくなったときから期待していたのだが、第一子誕生には、私たちはまるで孫が生まれたかのように喜んだことを記憶している。いや、相方はどう思っていたかわからないが、私には、初孫だった。

フクロモモンガとの付き合いは、かれこれ17年になる。一番最初の子はもういないが、今も子孫たちがペット部屋で私の晩御飯を待っている。初孫から何代目になるのか数えていないし、家系図も作っていないのでわからなくなっているけど、晩御飯を待っているフクロモモンガは、間違いなくあの時の遺伝子を受け継いだあの子の子孫なのだ。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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